第7章 踏み出した先に…
「だからそういうことをして…
そのあと"もういらない…"って
すばるくんに言われるのが…
怖かったりして……(笑)」
そんなくだらんすずの話しにも
無理に笑いながら
ぽとぽとと俺の腕に落ちるすずの涙にも
腹がたって仕方ない…
ムカついて…イラついて…
爆発してしまいそうや……!
すずが悪いなんて
そんなことあるわけがない…
そんなアホなやつのために
何でお前が怯えて泣かなあかんの…?
"お前は何も悪くない…。"
そう言うてやりたいのに
言葉がうまく出て来てくれへん…
だから…
俺の腕にしがみついて
アホみたいに笑いながら泣くすずを
ただ何も言わず
目一杯抱きしめた………