第4章 一分で解る気持ち
"私のこと好きですか…?"
そう俺に問いかける声は
ひどく震えてて
その声を聞くだけで
答えを聞くんが怖くて
怯えてんのが解ってしまう(笑)
だから出来るだけ怖がらせないように
ゆっくりと抱きしめていた体を離して
初めて
「"すず"………?」
そうストーカーの名前を呼ぶと
真っ赤な顔で俺の顔を見つめ返す…
そんなすずに
「あのな………?
お前はまったくお気付きじゃなかったけど…
今日俺はお前を
デートに誘ったつもりやったんですよ(笑)?
俺がお前をデートに誘った理由解るか?」
そう笑いを堪えながら問いかけてみたら
「怖いもの見たさ…ですか…?」
なんて相変わらずの
自虐的な答えが返ってくる(笑)
そんな鈍感きわまりないなストーカーやから
回り道はせずまっすぐな言葉で
伝えなあかん…
そうやっと気付いたから…
「あほか(笑)
お前が好きやからにきまってるやろ!
好きやからデートしたいし…
好きやから抱きしめたいしキスしたい…
好きやからそれ以上のことも
したなるんやんか(笑)?
これだけ俺に言わせたんやから
もう我慢せんとお前にキスしてもええよな?」
そう言ってすずの顔に顔を近づけると
すずは真っ赤な顔のままぎゅっと目を閉じて
震える手で俺の腕をつかんでくる…
その顔と仕草があまりにかわいいから
つい…………(笑)