第3章 手探りの関係
すずside
食事が終わって店を出る頃には
すでにすばるくんは
でろんでろんに酔っぱらって
足元をふらふらさせながら
丸山さんの肩にもたれかかり
半分夢の中で(笑)
だから仕方なく
「今日は俺がすずちゃん送って行くわ」
なんて言う安田さんの言葉に
うなずきかけた瞬間
私のうでをすばるくんが掴んで
「俺が送る……………」
と一言ぽつりと呟くと自分の方に引き寄せる。
「え…でもしぶやんフラフラやで……?」
なんて心配そうな顔をして近づく安田さんを
「うっさいわ!」
なんて不機嫌に追い払うと
すばるくんは
フラフラと危なっかしい足取りで
私の手を引き歩き始めた………