第16章 伝えられない思い*黄瀬
あれから時は過ぎ、高校生になったーーー
「ここら辺でいいッスかね~」
「涼くん?…大丈夫?」
まっすぐな目が俺を見つめる。
「ん、まあ。…今日はカッコ悪いとこ見せちゃったッスね…」
「そんなこと無い!!…涼くん、格好良かった!」
(!!)
なんでそんなにまっすぐなんスか…
昔みたいにギュッと抱き締める。
「涼くん…だ、誰かに見られたら…!//」
昔とは違って、側には誰もいない。
「大丈夫。…ちょっとだけこのままでいい?」
腕に力を込めると、優っちも俺の背中に腕を回してくれた。
…やっぱり、好き。大好き。
この気持ち、今なら伝えてもいいッスか?
「優っち!俺…!!」