第16章 伝えられない思い*黄瀬
「だから~黄瀬君とはどーゆー関係なの?」
「…涼くんは部活の仲間だよ。」
(優っち!?)
思わず聞き耳を立てる。
「…!涼くんとか呼んじゃって馴れ馴れしー!」
他の女子の声も聞こえる。
(楽しそーな雰囲気じゃ無いッスね…)
「部活っていうけどさーこの前抱きつかれてたよね?」
「えっ!?マジで?」
「うん、あたし見たし。…それにこの前だって涼太君にお姫様だっこなんてされちゃってるし…どうゆうことよ?」
「だから!仲間だって言ってるのに…!」
「はぁ?仲間、仲間うるせぇんだよ!黄瀬君から離れろって言ってんの!!」
(!!)
優っちの泣きそうな声と、他の女の子の怒鳴り声を聞いて
屋上へと飛び出した。