第14章 月の光*黒子
次の日から、茶倉さんは手伝いに来てくれた。
「テツくんって、パス上手いよね~!周りもよく見てるし。それを生かせないかな?」
彼女は真剣に考えてくれた。
それがとても嬉しかった。
思えばこの頃から彼女に好意を抱き始めていたのかもしれない。
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茶倉さんのお陰で、三軍の練習は上手くまとまっていた。
だからボクもきつい練習について行こうと思った。
でもそれは突然終わりを告げた。
「茶倉優はいるか?」
三軍の体育館に聞き慣れない声が響く。
「あれって一軍の…」
「ああ。赤司だ…」
「いったい茶倉になんのようだよ?」
茶倉さんが呼び出されたことで、皆がどよめく。
「私ですが…なにかご用ですか?」
「ああ。君をスカウトしにきた。」