第10章 流石なのだよ*緑間
「あの…!紅子先輩…苦しい…!」
茶倉は涙をためた目で見上げた。
顔もやや赤くなっており、直視しづらい。
「…!!もうっ!そんな顔も可愛い♪……食べちゃいたいくらい…☆」
「…っ!?」
その場にいた者全てが息をのんだ。
橘さんの顔がゆっくりと茶倉に近づいていく。
「え!紅子…先輩…?」
茶倉は驚きで動けないようだ。
(…まさか!?)
俺は弾かれたように走り出した。
他には高尾やキャプテンなども動き出す。
「お前!なにしてんだよ!!」
先輩たちは橘さんを、俺と高尾は茶倉をそれぞれ引いた。
「それはこっちの台詞!」