第10章 流石なのだよ*緑間
「なんで離すのよ!後少しだったのに…」
「いやいや!それがアウトでしょ!」
高尾が思わず突っ込んだ。
「だって~可愛すぎたんだもん♡一目惚れってやつかな☆」
な!なにを言っているのだよ、この人は!
「悪いな茶倉!橘がこんな奴で…こいつは女好きなんだよ。」
呆れたように宮地さんが言った。
「ちょっと!違うわよ!ちっちゃくて可愛い子が好きなだけ!男女は関係ない!」
「それでも問題大ありだっ!」
ギャーギャーと言い争いを始める。
「あ!いえ!ちょっと驚いただけですから。」
そう言って大丈夫というように微笑む茶倉。
でも俺はその後のつぶやきを聞き逃さなかった。
「ファーストキス…良かった…」
…茶倉の初めてを守れて良かったのだよ。