• テキストサイズ

黒バス triangleー青春はあっというまっ!

第64章 知らされる過去*茶倉



ーーーーーーーーーーーー
数日が過ぎた。

あの日以来、私はまともにコミュニケーションをとっていない。

体に特に異常があるわけでもないから、看護士さんとかも食事を運びに来るだけ。

お母さんはいつも以上に気を使ってくれているようだった。

お父さんも仕事が忙しいのに来てくれる。
それでも明るく振る舞う余裕はなかった。

そんな私に、「親なんだからいくらでも迷惑かけろ」って言ってくれたのは、本当に感謝している。



和くんと真くんが来ないのは、私が起きたことを知らないか、誰か(おそらくお母さん)が止めているからだろう。



周りの気遣いを感じても、私はただ、毎日を呆然と過ごすだけ。

カーテンは開いているのに、好きだったはずの空までもが目に入らなかった。







私はどれだけ人に迷惑をかければいいのだろうか?


『人を助けられる人に。』

あのときの言葉が、声が、
怖いくらい何度も再生される。



(いや、なのに…)

逃げたい。
でも逃れることなんて出来ない。

だってそれが事実だから。

/ 505ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp