第61章 運命の日*茶倉
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何かが流れ込んでくる。
ー記憶。
(お…おう、か…?)
弱い私と共にいた、強い桜花の記憶。
彼女の記憶が私の中に入ってくる。
もう1人の私である桜花に気がついたのは、物心がついてすぐ。
だから彼女の記憶が戻ってくるのは、私の過去が戻ってくるといっても過言ではなかった。
(桜花…?!桜花、どこ!)
彼女に会いたかった。
彼女なら私を助けてくれるって、根拠は無いけど思った。
…昔からそうだったもんね。
暗い、暗い道。
がむしゃらに走っていると、一筋の光が見えた。
私は無我夢中でその光へ飛び込んだ…