第58章 風邪。*茶倉
ソファの上に降ろされる。
和くんは私の寝ている場所の近くにあった、もう一つのソファに座った。
「真くんとはどうなの…?」
ずっと聞きたかったけどなかなか切り出せなかった。
でも今なら聞けるかも。
その質問をぶつけると、和くんの顔は曇った。
「やっぱり私のせいで…っ!」
私が曖昧な態度をとっているからだ。
しっかりとした意志があればこんなことにはならなかったはずだり
「違う!」
強い口調に肩を振るわせてしまった。
それを見て、また和くんが申し訳なさそうな顔になってしまった。
「これはオレたちの問題だから。」
寂しそうに笑うと「じゃお大事に。」という言葉を残して、家から出て行った。
……私のせいだよね、絶対。