第32章 インターハイ!*高尾
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あれから秀徳は順調に勝ち進んでいった。
おっ、真ちゃん発見☆
「おーい!真ちゃんー!」
DVDを手に名前を呼ぶ。
「大声を出すな。何のようだ?」
「これこれ、何だと思う?」
DVDをひらひらと振る。
「知らないのだよ。用がないなら帰る。」
くるっと方向転換する真ちゃん。
「いや、待てよっ!敵の情報は知っておいた方がいいだろ。オレたちだけ一年だし。」
「興味ないのだよ。」
いやいやいや…!
しょうがない、最終手段だ。
「優ちゃんもいるんだけどな…」
真ちゃんの足がぴたっと止まる。
「ふん、仕方ないのだよ。別に茶倉がいるからというわけではないのだよっ!」
「はいはい、ツンデレー!」
「むっ、ツンデレではないっ!」
…どう考えてもなぁ。ツンデレ以外の何者だよ。