第30章 明かされる過去~後編~*茶倉
「そのことを優が知ってしまえば…どうなるかはわからない。あのときと同じように記憶を失うかも知れんし、もう二度と目を覚まさないかも知れぬ!!そんなのもういやなのじゃ!優がこれ以上辛い現実を背負うのがいやなのじゃっ!!」
記憶喪失で優がどれだけ傷ついたか。
わらわは知っておる。
もうあんなことはいやだ。
いやだ。
いやだ…いやだ、いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだっ!
「桜花ちゃん、涙…」
「…!」
「桜花ちゃんも辛かったんだな。」
「わらわは…つ、辛くなど無いっ!目にゴミが入っただけじゃ!」
「無理しなくてもいいのだよ。泣きたいときは泣けばいい。」
「っ!」
なぜわらわはこやつらの言葉に心を動かされておるのだ…!