第30章 明かされる過去~後編~*茶倉
「その男についてだかな…」
言いづらいの…。
「?なにがあったのだよ?」
「優が目覚めた後、その男に会いたいと騒いだ。…その時、母上は優に嘘を教えている。『優を助けてくれた男性は、生きている。ただ遠くにいるから会えないだけ』と。」
「嘘ってことは…!?」
その先は読めているのだろう?
わからない戯けどもなら託さない。
「ああ、あの男は亡くなった。…あの事故のせいだろう。」
「!!」
「…!」
「わらわは感謝しておる。守ってくれたことに…!だがこの現実は重い。誰も優には言えることではない。」
知られてはならぬのだ…!