第30章 明かされる過去~後編~*茶倉
「で、なんでそんな話してくれるんだ?」
「なぜとな?」
「いや。だってさっきの見てたら…プッ。だって…ククッ…!」
どうやら高尾は喫茶でのわらわの態度を言っているようだ。
あの時も、笑っておったしのぉ。
「優に手を出す輩が気に食わんだけじゃ!……ふむ…理由か…。お主らは優を助けたという男について聞いたか?」
「なにか言われたってことぐらいしか知らないのだよ。」
「あの時こう言われたはずだ。『人を助けられる人間になってほしい!』とな。そして…お主らも知っておるとは思うが、これが優の行動理念となっておる。」
「だからさっき、みんなを支えられないとか言ってたんだな…」
そのことは知らぬが、多分そうなのだろうな。
そういうところは昔と変わっておらぬ。
(素直すぎるぞ…)
だからわらわが守ってやらねばな。
いや、わらわたちなのか…