第21章 大切なもの*青峰
「よぉ。久しぶりだな、優。」
時間前にもかかわらず、あいつはもう待っていた。
「あれっ?大くん?さっちゃんは?」
俺を見て頭の上に?を浮かべる優。
「あーあいつなら用事があるらしくてよ。俺が代わった。」
(まあ本当は違うけどな。)
「へぇ。さっちゃんも大変だねぇ。大丈夫なのかな?」
俺の嘘も気にとめず、さつきの心配をしている。
「あいつなら、大丈夫だ。」
「さっちゃんには大くんがいるもんね~!」
クスクス笑う優。俺はなんとなく優を引き寄せた。
「だ、大くん!?」
「別にさつきのじゃねぇよ。」
(お前が好きなんだぜ。)
…俺だけを見ろよ。