第6章 ★笑顔の作り方〔天〕
手をどかすと弥澪は微笑んでいた。
なぜいつでもそんなに笑顔でいられるのか、何度考えても不思議なままだった。
ギシッとベットが軋む音がした。
けれどそれよりも、弥澪の秘部が立てる音の方がボクの耳によく聞こえてくる。
「すごい音。ねぇ、君にも聞こえる?」
そう尋ねてみるけれど返事は返ってこない。
元々くすぐったがりで敏感な弥澪には刺激が強すぎるらしい。
何度やっても慣れなくて、いつもプルプルと震えていることしかできない。
だから大して触らなくても弥澪のそこはあっという間に濡れ切ってしまう。
ボクのそれを入れると反応が大きくなった。
なにも変わらないいつも通りの反応。
だけどそこには少し、違和感が混じっている気がした。
「……ッ……!」
わずかに口をパクつかせて、弥澪の手がボクの手を強く握りしめた。
喘いだ声は聞けないけれど、きっととても色っぽい声をしているんだと思った。
彼女の体が火照りに火照って、瞳はものすごく潤んでいる。
「っ〜!」
弥澪の体がわずかに震えた。
耐えるようにボクの手を掴む力が入り続ける。
ぎゅっと締め付けられると今度はボクの方に力が入る。
ーーー天
弱々しく弥澪の指が文字を書いた。
ボクの名前を三回ほど繰り返し書いたあと、彼女は本日何度目だかの首振りをした。
「なに?もうやめるの?」
そう尋ねると今度は首を縦に振った。
だけど少しして再び横に振る。