第4章 Happy Birthday 11/11〔百〕
「百さん、お誕生日おめでとーっ!!!」
クラッカーの音と共に明かりが灯り、IDOLISH7とTRIGGERの声が響いた。
クラッカーの紙吹雪が百くんにかかり、横にいた私も巻き添えをくらう。
それを落としながら私は精一杯の笑顔で笑いかけた。
「お誕生日おめでとう、百くん」
「おめでとう、モモ」
千くんもぱんっとクラッカーを鳴らす。
再び紙吹雪がかかり、百くんの頭はカラフルになった。
私たちの計画にてっきり勘付いているのかと思ったのが、そうではなかったらしい。
その表情はとても驚いたものだった。
「ユキ、弥澪、このために仕事をずらしたの?」
「そうだよ。千くんに頼まれて頑張って調整したんだから」
「IDOLISH7とTRIGGERも呼んで?」
「モモも賑やかな方がいいでしょ?」
「うんうん!!オレ今、すっごくハッピーな気分になった!」
「まだハッピーになるのは早いよ。これからが大事なんだから」
「ももりん、また老けたな」
「ちょっと環くん!失礼だよ!百さん!お誕生日おめでとうございます!これからもRe:valeとして頑張ってください!応援しています!」
環くんがさらっと口にした言葉に壮五くんが一喝し、丁寧にお祝いの言葉を述べた。
そのあと残りのメンバーたちも一人ずつ百くんと挨拶を交わし、百くんの表情はどんどん輝いていく。
その後も成り行きで色々とお祝いをした。
もちろん、三月くん、ナギくん、龍之介さんの一発芸も好評だった。
千くんが話を振った時はもちろん抵抗されたけれど。
百くんの大好きな桃とりんごのスパークリングや、一織くんと三月くんの用意したケーキに、彼はずっとご満悦の様子だった。