第4章 Happy Birthday 11/11〔百〕
〜1日前〜
百くんの誕生日パーティの計画を練るためにと、千くんに集められたのは私を含め全部で五人。
IDOLISH7の一織くん、三月くん、壮五くん。
TRIGGERの楽くん。
集まった私たちの前に千くんは一枚の紙を差し出した。
「『ビックリドッキリパーティ!みんなで百を驚かそう!』……なに、これ?」
「言葉の通りだよ。みんなでモモを驚かそうってわけ」
「……いいんでしょうか……大先輩の百さんにそんなことして」
最初に口を開いたのは私の前に座っていた壮五くんだった。
彼は考え込むように手を顎にやると、突然かっと目を見開きこう言った。
「ひとつ間違えれば切腹ものだ!」
「確かに百さんに変なことしたらマズイけど、あの百さんだぜ?少しぐらいは許してくれんだろ」
立ち上がった壮五くんをなだめながらその横の三月くんがそう答える。
すると今度は私の左側に座って考え込んでいた一織くんが口を開いた。
「逢坂さんの言う通りですね。いくら大先輩とはいえ、失礼なことはできません。……流石に腹切りはどうかと思いますが」
「腹切りの話題に触れんじゃねーよ。せっかく和泉兄がスルーして話を振らなかったってのに」
「しかし腹切りはご免ですからね」
一織くんに余計だと口を挟んだのはその目の前に座る楽くんだった。
「そもそも逢坂さんはことあるごとに切腹だと騒ぎますが、正直迷惑です」
「えっ、僕そんなに言ってるかい?」
「はい。四葉さんによく『そーちゃんがすぐに腹切りそうで怖い』と愚痴を言われていますから」
「だからその話を掘り下げんなっつーの」
楽くんが頬杖をつきながらため息を吐いた。