第2章 ★愛すべきもの〔大和〕
結局中学の時と同じく、気持ちを伝えることのないまま、私は短大へと進学した。
そのころ大和とは別の道を目指していたから、彼が進学したのか就職したのかは分からない。
たまに連絡はとるようにしていたのだけれど、一体何をしているのかはまったく知らなかった。
その後二十歳となって私は短大を卒業し、芸能事務所のマネージャーになることができた。
それが今の小鳥遊事務所だ。
そこで私は大和と再会した。これは運命なのかと現実を疑った。
運命なんてドラマじゃあるまいしとも思ったけれど、せっかく再開できたのだからと、ずっと秘めていた想いを告げた。
大和の答えはOKだった。
「本当に?本当にいいの?」
思わず私はそう聞いてしまっていた。
すると大和はおかしそうに私の頭を撫でて答えた。
「俺もあんたがずっと好きだったからな。今更嫌いになんてなれねーよ」
その言葉が私たちの新たな始まりだった。
ずっと想い続けて約八年。
私は大和のことを幼い頃より大切だと思うようになっていた。
アイドルはファンのみんなのもの。
でも大和本人は私の大切な恋人だから。
「大好き……」
その一言でも想いは届く。
大和に腕を引かれて身体を起こすと、彼に強く抱きしめられた。
「今日はもう止めてやらねーからな?」
「……分かった……」
いつもなら互いのことを考えて一、二回で終わらせる。
だけど今日はそんなことどうだっていい。
「そこの机に手をつけて」
「ん……」
それ以上は指示されずとも自ら行動に移した。
両手を机につきお尻を突き出すと、大和は軽く笑った。
「素直すぎだっつーの」
そしてそれを一気に挿入してきた。
「あッ、やっ」
「いきなり締め付けんな……」
「そ、そこ……当たっ、やっ……い、の……そこ、いいの……!」
「急に素直になりすぎだって言ってんだろー……がっ!」
私がつい本音を漏らしてしまうと、大和はさも嬉しそうに激しく腰を動かした。