第2章 ★愛すべきもの〔大和〕
「俺以外に肌を触れさせるだなんて、覚悟は出来てんだろうな?」
「大和目が笑ってない!怖い!可愛くないっ!」
「……可愛くないって……リクじゃねーんだから、んなこと言うなよ」
「だって本当だから!」
「ひっでーな。お兄さん傷つくわー」
そう言いながらもその表情はまったく変わらない。笑顔だけども笑っていない。
「で、どこを触られた?」
「やっ……揉まないでっ……」
「ちゃんと答えればやめてやる。どこを触られた?」
胸を掴まれてぐっと大和の顔が近づいた。
まるで拷問されているみたいな状態だ。
「ほら、答えろよ。答えねーとあんたが壊れるかも知んねーぜ?」
彼の何かを刺激してしまったのか、大和の口調がアイナナ警察調になってしまった。
「顎……と……」
「と?」
「ひゃっ!頬っぺたと……」
「他には?」
「ッ……お腹……」
「それだけか?」
「んッ……!」
私が答えるたびに、大和は私の言葉を促すように胸に舌を這わせる。
たったそれだけなのに体の奥が疼いてくる。
「早く答えねーとこの固くなった先っぽを噛みちぎってやるぞ?」
「言うから……舐めないでっ……後は、胸も少しだけ……ひゃん!」
不意に大和の手が太ももを滑った。
そのまま敏感な部分に触れられ、大和の口元が弧を描いた。
「感じてるな……こんな状況なのに呑気なもんだ」
「大和のせい……んッ……」
反論すると唇を塞がれた。
動くことが出来ないと抵抗すら不可能。
舌をねじ込またうえ、大和の指が下のそこを刺激する。
必死に腕を縮めて手錠を壊そうとすると、逆に手錠が手首に食い込んできた。
(大和、これ……外してってば……)
そう言いたくとも唇を塞がれていてはなにも言えない。
顔を背けてなんとか逃れようとするも、自由に動くことの出来る彼の前では歯が立たない。