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アイナナ~当たり前すぎる日常〜

第1章 ★とりっくおあとりーと〔一織〕



それだけ彼が私のことを愛してくれているのだと思うと、不思議と体を彼に預けていた。



「……まるで誘っているみたいですね。あなたは無意識のようですけど」



まぁ物の言い方はいつも通りで相変わらずだなと思うけれど。それが彼だというのがなんともしっくりくる。

ベッドの上に寝転がらされると、一織くんは避妊具を装着し始めた。

もし子供なんて出来たら大変だ。アイドルなんてやってる場合じゃない。
そもそも一織くんはまだ高校生。そんな彼に負担をかけることなんてしたくない。



「ん……」



一織くんのそれが入り口のあたりを軽く擦る。
それだけで感じてしまい、ぐっと力をこめてしまう。



「力を抜いてください。挿れますよ」



次の瞬間、中を押し広げてそれが入ってきた。



「い、たっ……」

「少しだけ我慢してください。すぐに良くなりますから」

「入った、の?」

「全部ではありませんが、とりあえずこのままじっとしていましょう」



そう言うと私に覆いかぶさるようにして額を合わせた。

あ……やっぱり一織くんの顔、私好みだ。

目を閉じたままゆっくりと呼吸をする彼にドキドキしてしまう。
それに気づいたのか気づいていないのか、ゆっくりと目を開けた一織くん。



「まだ、痛いですか?」

「さっきより痛くなくなった……かな……」

「それなら動きますよ。痛かったら言ってくださいね」



その言葉を合図に快感が襲ってきた。
中で擦れる感覚に思わず声が漏れる。



「っあ……あッ、や、あぁ……」

「それだけ感じているなら痛くないでしょう。もう少し早くしますよ」

「やっ、だめッ、はや……く、しちゃぁ……」



ぐちゅぐちゅっという音が響いて完全にひとつになっているのだと改めて実感する。
それ以上に刺激が強すぎて他になにも考えられないのも事実ではあるが。



「弥澪さん……」



名前を呼ばれても反応することが出来ない。



「弥澪さんっ……」



あれ……?一織くん、少し辛そう……?

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