第2章 優しい気持ちで
「ちょっと着てみてちょうだい」
何でもない話をしてると、あっという間に袖丈を合わせた白い服が出来上がった。
私が"ぼたん"という留め具に手こずっている間に、伯爵は袴の方もすぐに直し終わってしまった。
「此れは、何でしょうか?」
私は袴と一緒に渡された紐の付いた三角の布切れを手に取り、呟く。
「パンティよ!女のフンドシ」
「ほう!伯爵のお国では女も褌をつけるのですね。しかし絹でできた褌とは……贅沢の極みです」
「寧ろアンタのとこみたいなノーパン民族の方が珍しいんだからねッ!ココとココに足入れて腰の横で紐を縛るのよ、いい?」
「の…のぉ、ぱん?」
言葉の意味は気になるところだが、私は"ぱんつ"と"すらっくす"を履くのに手一杯だった。