【名探偵コナン】降谷さんが好きすぎて辛い【トリップ】
第1章 終わり、そして始まり
「え、いや大丈夫だよ!僕の家近いし、いつも1人で帰ってるから……」
「貴女が送ったら、帰りは貴女1人になるんですよ?それも危ないじゃないですか。」
「何言ってるんですか、どれだけ頭が良くてもコナン君は小学生ですよ!私こそ1人で大丈夫です、大人ですから」
コナンくんと2人でも話したい事もあるし、赤井さんにはまだ工藤新一だと伝えていないはずだから、これで通せば送らせてくれる……!
「大人?
……失礼ですが、貴女は高校生では……?」
不思議そうな顔でこちらを見る沖矢さんにコナンくん。
なんてことだ。確かに私は童顔だが……まさか高校生に見られていたとは……!
「なっ……わ、私は25歳です!れっきとした社会人です!!」
そう言うと2人は心底驚いた顔をしていた。なんて失礼な人達なんだ!!!
「というか色々皆の事言っといて私の事は本当に何一つお話してなかったですね、私はと言います。25歳です。性格はのちのち嫌でも分かると思うので、これから宜しくお願いします!!さっ、コナンくん行こう!」
「えっ、ちょっ……」
とりあえず名前と年齢は最低限度伝える情報だっただろう。下の名前しか名乗らなかったのは、下の名前で呼ばれたいからです!ここにきて少しだけ図々しさを出してみたぞ!
そんな事を思いながら沖矢さんの前を横切り、慌てるコナンくんの手を引っ張って家を出たのであった。
「……お姉さん、ちょっと強引過ぎない?」
「えー、さっきちゃんと名乗ったんだから名前で呼んでよ新一くん。」
“ 新一くん”あえてそう呼んでみたが、彼は割と動じずに引っ張られ続けている。
「ありゃ、驚かないんだ」
「そりゃまああれだけFBIだとか黒の組織だとかペラペラ喋ってりゃな……」
「まあねー……でもさ、沖矢さんにはまだ伝えてないでしょ?だから言えなくて!」
そう言うと彼は「……オメーどこまで知ってんだよ」と、私の方をちらりと見た。
確かに今の時系列は気になるな。アニメも漫画も最近見ていなくて、映画から再熱した感じだから……
「……東都水族館とか、知ってる?」
そう言うとコナンくん……いや、新一くんは「ノックリストの事か。」
と伝えて来た。もう過去の話らしい。
「ビンゴ!じゃあ、私の知ってる情報もそのへんまでかな。過去は分かるけど未来は見えない!残念だ!」