【名探偵コナン】降谷さんが好きすぎて辛い【トリップ】
第1章 終わり、そして始まり
「なるほどな……ま、疑問な所はまだあるけどとりあえずオメーが敵じゃない事が分かった。怪しい事をしていても抜けてるというか…敵に見えねーっつうか。」
「待って、新一くんは人を馬鹿にするのが得意なの?お姉さん25歳なんだよ、敬ってくれていいんだよ……」
江戸川コナンから工藤新一になった事だし(?)手を離して二人並んで歩く。
コナンくんの顔から新一くんになってるのが、素を見せてくれてるなーなんて考えて嬉しくて、馬鹿にされても顔は喜んでいる私。
「そう言われても25に見えねーんだよな……
蘭姉ちゃんや園子姉ちゃんに混じってたら絶対高校生に見られるよ姉ちゃん。
あとなんでそんな顔緩んでんだよ。」
「いやいやいや流石に高校生はもうきついでしょ……。顔は緩むよ!だって、新一くんだよ!(?)……コナンくんも好きだけど、私工藤新一大好きなの」
「は」
「え?」
一瞬こちらを見て少し顔が赤くなったかと思うとそっぽを向いて「そうかよ」というコナンくん。いやいやまてまて可愛すぎじゃないか。
そういう意味で言ったんじゃないんだ!いや、好きだよ?キャラ的に!漫画の大ファン的な意味で!!!
「んんんコナンきゅんかわいい」
こんなに可愛い反応をして貰ったんだ。とりあえず写真撮っとこう。
即座にスマホを出し、新品同様の何も無い画像フォルダに追加されるコナンくん。
「あっ!?オメー撮りやがったな!?消せ!今すぐ!!!」
シャッター音とフラッシュに気付き、私のスマホを取り上げようとジャンプするコナンくん。しかし身体は小さな1年生……いくら私が女と言っても彼の身長よりかは遥かに大きいので届くはずもない。
「嫌ですーずっと私の事名前で呼んでくれないし怒ってます!いいじゃん、私のスマホデータ消えて寂しいし、変な事に使わないから!」
ぴょんぴょんとジャンプし、私が高い位置で持つスマホを取ろうとするコナンくん。
その気になれば取れるだろうけど、その気にならないところが彼なりの優しさだろうか。
「くそっ…覚えてろよ…」
息をきらしてこちらを睨んでくるコナンくん。
うーん、新一くんなら少しは怖いのかもしれないけど今の格好でやっても可愛いだけなんだよな…
クスクス笑う私をムスッとした目で見るコナン。
他愛のないやりとりをしているうちに、毛利探偵事務所に着いたのであった。