【名探偵コナン】降谷さんが好きすぎて辛い【トリップ】
第3章 ポアロ
「……どういう事だ?」
マスターから書類を受け取った俺は、すぐに目を通して驚いた。降谷、か。個人的にはそこも引っかかるが、そこまで珍しい名前でもないので、そこは置いておこう。
書類に綴じられた保険証、履歴書共に特に不自然な点は見つからなかった……しかし、
問題はこの住所だ……沖矢昴の家に住んでいる…?
彼は怪しい。一時期赤井だと疑った事もあった。
…まあ、今でも疑ってはいるが。
そんな怪しい男の元に怪しい女が住んでいる。
妹がいた覚えもないが……
しかし何の理由もなしに問い詰めたり強行突破する事も出来ない。
俺の顔を見るや否や突然泣き出した彼女。好意を持たれているようだが何か引っかかる……
しかし何より驚くべき事は、その彼女に無意識で俺から触れた事だ。今思い返しても何故だか分からない。
「……調べる必要がありそうだな」
そう呟き、書類をしまう。
一息ついて“降谷零”の顔から“安室透”への顔に変えてから彼は店内へと戻っていった。
ーその頃は早速今から仕事をするべく店長とコナンと話していた。
「そんなに急がなくても大丈夫だけど……やる気満々だね」
「……お姉ちゃん安室さんの事大好きだもんね」
「ヤダもうコナンくんったらぁ!!!えへへへ」
「ごふっ」
ニマニマしながらバシン!と俺の背中を叩く。
おいおい本当にコイツ仕事出来んのか……?
「安室くん格好いいからねえ……恋か……」
を見てしみじみと呟く店長。
そんな恋バナ(?)で盛り上がっていると、いきなりポアロの扉がバァン!と開いた。
「店長~~!!持ってきましたよ頼まれてた買い出……し……?あれ?どちら様ですか??」
梓さん!私がこの世界に来て初めて会った(勝手に見た)人だああ!!
「梓ちゃん、休みなのに申し訳ないね…。あ、今日からポアロでバイトをしてもらう事になった降谷ちゃん。色々教えてあげて」
「降谷です。宜しくお願いします!」
ぺこりとお辞儀をすると、梓も釣られた様にお辞儀をし、口を開いた。
「こちらこそ御願いします!コナンくんと知り合いって事は蘭さんの同級生とかですか?」
「え」
「ぶふっ」
梓の言葉にコナンが吹き出した。
本当に失礼だな探偵boy!!