【名探偵コナン】降谷さんが好きすぎて辛い【トリップ】
第3章 ポアロ
「で?安室さんにハンカチ返して終わりか?」
コナンと、二人並んで歩きポアロへと向かう。するとにやにやした顔で問いかけられた。
「…どういう意味?」
「姉ちゃんの事だからそろそろ〝安室さんと同じ職場で働きたい〟って言うかなーと思って」
「えっなんで分かったの」
「え、マジかよ」
「え、カマかけてたの」
さすが探偵boy!私の考えてる事を当てるなんて余裕って事なのね!!
「だってよく考えて……25の女としてさ、沖矢さんに色々尽くしてもらって金も払わず……やばくない?ヒモじゃない?最高じゃない?」
「最後の台詞気になるけど、まあやばいな」
「でしょ、だからせめて働きたくて……そこに安室さんがいるなら本当最高。いつまでいれるかわかんないけど……」
そんな話をしていたらポアロについた。
ハンカチは……ある、履歴書と保険証も一応持ってきてる。呼吸を整えて…
…よし、いざ出陣「あれ?コナンくんじゃないか」
ビクッ!!!
買い出しに行っていたのか、ビニール袋を何袋も持った安室さんが気づけば後ろに立っていた。
「安室さん!丁度いい所に!」
「安室しゃん……!?」
んんん噛んだ!恥ずかしい!
「おや、貴女はこの間の…」
「え、えっとって言います!この間はみっともないところ見せてすみませんでした!ハンカチを返しに来ちゃいました……」
恥ずかしくて目が合わせられない……!
斜め下を見ながら、おずおずとハンカチを返した。
…にやにやしてこちらを見るコナンくん。なんか癪なのでぺちっと頭を叩いてみると、ムスッとした顔になった。いや、元はといえばあなたの態度が原因だからね!?
「さん……って呼んでも構いませんか?わざわざハンカチありがとうございます。」
完璧なイケメンスマイルで私のハンカチを手にする。あの安室さんが私の名前を呼んでる!!あ、またそれだけでなんか泣きそう。
「いえ、本当にご迷惑おかけしました……」
そう言ってお辞儀をする。やばいうるうるしてる変に思われる。私この世界に来てからなんだか弱くなってる気がするよ!?
「……また、泣くんですか?」
私が潤ませた顔を上げると、安室さんは少し悲しそうな顔をした後、そっと頭を撫でた。