【名探偵コナン】降谷さんが好きすぎて辛い【トリップ】
第2章 異世界での暮らし
「…赤井さん?」
俺の腕の中で心配そうにこちらを見る彼女。
ハッとし、とりあえず腕から解放する。
「……すまない。君の泣き跡が少々気になってな。何かあったのか?」
さすが赤井さん、バレてたか……
それにしても本当に赤井さんってなんだか…
「お兄ちゃんみたい…」
クスクスと目の前で笑う。
「赤井さんが心配してくれる様な大事じゃないので大丈夫ですよ」
と部屋から追い出されてしまった。
そう言われたら特に深く追求もしない方がいいという事だろう…
「お兄ちゃん、か……」
真純もいることだし、そう思われるのは普通なのかもしれない。
だが無性にその言葉が俺をモヤモヤさせていた。
「……寝るか」
しかしそれはいくら考えても理由が思いつかないので、赤井は自身の部屋へ向かったのだった。
一方は、そんな赤井の考えも知らずにベットへダイブし、今後の事を考えていた。
トリップが終わる気配も今の所は無いし…働いた方がいいよね。
場所も料理も提供してもらってるこの現状…
「20代の女としてどうよ…」
明日ポアロに行く事だし、安室さんともっとお近づきになりたいし……働けるか聞いてみようかな?1人だと不安だから探偵boyも連れていこう。
そうやって色々と考えながらも眠りについたのであった……
ジリリリリリ!
携帯のアラームで起き、赤井さん特製の朝ごはんを食べる。
「……赤井さん、いつもありがとうございます……」
「なんだいきなり。別に気にするな」
「……スパダリ」
「スパ…?なんだそれは」
他愛の無い会話をしながら黙々とご飯を頬張る。ごちそうさまでした、と食器を洗い本題に入ってみる。
「赤井さん、私ポアロで働こうと思うんです。動いてないと何していいか分からなくて。今日聞こうかなって……」
「……君がしたいのであれば構わないが。」
それならこれを持っていけ、と何かを投げ渡された。
「コレって……」
私の保険証。
……だけど、何か少し違う…住所が米花町……?
「ジェイムズが作ったんだ。勿論本来ならばこの様な物はあってはならないがは異例だからな。警察でも深く君を調べない限りはまずバレないだろう。」
さすがFBI…
私はすぐ財布にしまい、お礼を言った。