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生涯の恋

第1章 〜別れの始まり〜


「すみません・・・。えっと・・・」



何をどう言えば良いのか分からなかった





「潤は・・・潤がそう言ってるんです・・か・・・?」


「承知しています。その上で私が話しをつける事に
 なっております。」




神崎さんはいつもそうだった。




あたしみたいなこんな一般人の年下の小娘にも

丁寧な口調を崩したことはなかった。




「・・・・理由は・・何ですか?」


やっと絞り出した声は震えてた。


「・・・・・・・・・。」


「教えて・・もらえないんですか?」



「・・・1ヶ月後に発表があります。」


「発表・・・?」


「はい。潤とある女優との交際発表です。」






怖くて体が震えた。






心臓をギュってつかまれた様な気がして






息が詰まった。






「交際って・・・。どういう意味です・・か?」

「そのままの意味です。
 ふたりは半年程前からお付き合いをしております。
 先日ふたりの姿が週刊誌に撮られました。
 今、事務所の力で表に出ない様に抑えています。
 でもいずれ表に出ます。
 私どもにも限界がありますので。」




きっと事実なんだろう事を




淡々と告げる神崎さんの声だけが




あたしのこの狭い部屋に




響いてた。





そう。




きっと事実なんだよね。




だってこの人は冗談なんか




言う人じゃない。



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