• テキストサイズ

生涯の恋

第6章 〜神崎さん〜


近くのカフェに着くまでふたりとも無言だった



少し寒いけどテラス席にしてもらった



人があまり居ない方が良いと思ったから





潤と最後に会ったあの日から



季節がひとつ変わっていた






「すいません。職場まで来て待ち伏せみたいな事して・・・。」


「いえ、大丈夫です。」


「自宅に伺ったんですがお引越されていた様なので」


「ああ、すいません・・・。」



あの後あたしはすぐに引っ越した。




潤との思い出が詰まったあの部屋に住み続ける勇気はなかった。






「愛利さん。」


「はい。」



「今更ですが・・あの時あなたを苦しめ、傷つけてしまったこと・・・本当にすみませんでした。」



そう言って神崎さんは深く頭を下げた。



「神崎さんが謝ることじゃないですよ。というか
 誰が悪いわけじゃないです・・・。」


「私は誓約書まで書かせてあなたを追い詰めました。
 あなたに非は全くないと言いながら、結局一番苦しんだのはあなたです・・・・。」



目を見たら神崎さんが本気であたしを

心配してくれてたって分かって




少し心があったかくなった



/ 31ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp