第5章 〜私×潤〜
「愛利。話し・・・してもいい?」
潤にそう言われて
あたしは恐々、潤の向かいのソファに座る
何ヶ月ぶりだろう
潤のこと正面から見たの
最後に会った時にはもう
目も合わせなかったよね私たち
「ずっと・・・話さなくてごめん・・・。」
意を決したように潤が話し始める。
「神崎さんの言ってたことは全部ほんと?」
ウソなわけない
そんなのは分かってたけど
潤の口からそれを聞くまで
100万分の1の確立でも
ウソであって欲しいと思ってる
自分がいて
そんな自分を断ち切る為に
あたしは聞いた
「ごめん・・・。」
苦しそうにそう謝る潤を見て
泣きそうになったけど
目を閉じて必死に気持ちを落ち着かせた
潤
大丈夫だよ
ちゃんと予想してた
あの日翔くんから連絡をもらって
それから毎日こんな場面を想像してた
ちゃんと泣かない練習をしてきたよ