第4章 〜潤×翔〜
「翔ちゃん・・・。」
「うん。」
ずっと俯いてた潤くんが顔を上げて言った
「ちゃんと愛利と話す。だから・・・翔ちゃん協力して。」
「・・・分かった。」
そうだよ、潤くん。
俺は君が助けを求めるなら
迷わず手を差し延べる
だから潤くんは
愛利を助けてやってよ
「発表は2週間後だよね?」
俺の問い掛けに潤くんは顔を上げる
「ああ。」
「携帯は?」
「神崎さんが管理してる。今は仕事用のしかない。だからあいつの番号分かんないんだ。」
携帯も取られてんのか
神崎さん、徹底してんな
「じゃあ俺が連絡とる。1週間後の夜10時。ホテルの潤くんの部屋に愛利呼んどく。いい?」
潤くんは少し緊張した顔つきになって頷く
「潤くん。最終確認。
あの子とあの子のお腹にいる小さい命、守る覚悟はあるんだよね?」
「ああ。」
「後悔はない?」
「・・・後悔があるとしたらそれはこんな状況にしたこと。
傷付けたくなかったなんて綺麗事だけど、愛利を苦しめてる事。
だからちゃんとしたい・・・。
ちゃんとごめんとありがとうを愛利に言いたい。」
俺の目を真っ直ぐ見てそう言う潤くんの目に
ウソはなかった
「了解。」