• テキストサイズ

生涯の恋

第4章 〜潤×翔〜


「俺、サイテーだ・・・。」



潤くんが飲みかけのビールを見つめながら呟く様に言う



「うん、サイテーだよ。」



「・・・・・・。」



「俺さ、今のあの子より愛利との方が付き合い長いし正直すげぇ好きだし。あぁ友達としてね。だからこういう仕打ちはちょっと許せない。」



「ごめん・・・。」



謝りながら潤くんはますます俯く




「潤くん。」


「うん・・・。」


「潤くんはどうしたい?」




多分、潤くんは今環境とか立場に押さえ付けられて



ちゃんと呼吸が出来ないんだ




潤くん


分かってる?


息をしないと人は死んでしまうんだよ?





「・・・自分が最低なのは分かってる。」



潤くんがポツリポツリと話し出す



「愛利を・・・傷付けたかった訳じゃないし、こんな終わりを望んでた訳じゃないんだ・・・。」



「分かってるよ。でも」




俺は潤くんを追い詰める様に強く言った






「愛利は傷付いてる。」





何も言わない潤くんに苛立って

俺はますます意地悪になる



「6年も付き合った男に実は他に女が居て、しかも子供が出来て結婚しますなんてありえないよ。

しかもそれを他人の口から聞かせられるなんて・・・・・・



俺なら気が狂うね。」






潤くん。




俺がしてやれる事は




潤くんはちゃんと呼吸が出来るって



教えてあげる事だけなんだ





頼むよ、潤くん。



このままじゃ潤くんも愛利も



前になんか進めない


/ 31ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp