第13章 辛い過去1
泉と凛月に挨拶をした後夕方近くまで学院内を周った
帰りに校門まで凛月とレオが見送りしてくれた
泉は後始末とライブの準備をするためレッスン室に残った
『今日はありがとうねレオ、凛月』
「また学院に入りたくなったらおれに言えよ。夏炎の為なら何度だって無理矢理許可とってやるから」
「その時に梨花連れてきてよ」
『はいはい、それよりあまり無茶しないでね?まだレッスンするんでしょ?』
「ああ、近々ライブあるからな!」
「そうそう…勝手に俺らの許可無しにライブの手配しちゃってさぁ…」
『あはは…;;』
「夏炎ちゃん!」
遠くから呼ばれ振り返ったら親友の梨花が手を振って走ってきた
『梨花ちゃん!今日部活ないから帰ったんじゃなかったの?』
「えっと…」
夏炎の問に戸惑う梨花
その後ろにいた凛月は何かに気付いたらしい
「梨花、足怪我してるでしょ」
「うっ…」
『あ、ホントだ…』
スカートで見えなかったが膝に擦りむいた傷があった
「思いっきり擦りむいて血が出てるな。保健室で手当した方がいいな」
「じゃおれが連れていく」
「キャ!」
凛月は梨花を抱き上げ走って行った
その光景にレオは唖然し夏炎は小さく笑った
「リッツってリッカの事になるとすごいな…」
『ホントラブラブね』
「ん?ラブラブ?」
『あれ?知らないの?凛月と梨花ちゃん私達がつき合う前から恋人同士だよ』
「…なにーー!?」
凛月と梨花が恋人同士だと知らなかったレオは驚き「先越された…」と落ち込み、夏炎はそっと背中を撫で慰めた
少し離れた所で2人の会話を聞いた女達は不気味な笑みを浮かべたことを知らずに…