第9章 本当の決意
Sideレオ
『何処にも行かないで…』
夏炎の言葉がおれの胸を締め付けた
おれは怖くて逃げていた…今でも逃げようとしていた
曲を作る旅に出たって言ったけど本当はおれが居ない間に「Knights」が変わって怖くて逃げたんだ…
「怖くて逃げても変わらないよ」
舞台の台本を書いていた時に『皇帝』に言われた
「居場所が無くなったなら自分で作ればいい。君の知らない「Knights」なら知ればいい。逃げてばかりいないで前に進めばいいよ」
おれは…
『レオの居場所は私が守る』
「ありがとう夏炎。お前のお陰で目が覚めた…おれはもう逃げずに戦うよ」
『レオっ…』
「でもユニット活動には参加しない。今の「Knights」の実力を確かめるためだ」
『もしレオが思ってるより以下だったら?』
「その時は【ジャッジメント】をして俺に勝てなかったら解散させる」
『!』
夏炎は驚いた顔をしたがまた悲しい顔になった
おれは慰めるように頬を撫でた
「実力がどのくらいなのか、今の「Knights」を知るために【ジャッジメント】をやるんだ…多分あいつらは解散なんてさせない為に色々と何かやると思うしな!だから夏炎が悲しくなる必要は無い」
『っ…うんっ…』
「な、泣くなよ!夏炎は俺の前だと泣き虫だな…」
『うるさいっ!』
涙を流して怒りおれの胸に顔を埋め抱きついてきた
『レオには私がいるわ…』
「!…ありがとう」