第8章 舞台
Side英智
夏炎が泣いてから殺気が遠くから感じた
気になって窓から外を見たら煙を舞い上げながら走ってくる月永くんが見えた
もう顔が鬼になっていたね
「(そうだ!)桃李、ちょっと来てくれるかい?」
「?」
少しイタズラとして桃李に「夏炎の涙を舐めてきて」と言った
桃李はニヤッと笑って夏炎に飛びつき涙を舐めた
バン!!
「おれの夏炎に触るな!」
やっぱり夏炎になると来るね
『レオ!?』
夏炎は慌てて桃李から離れ月永くんの方へ近づいた
「夏炎何もされてないか!?」
『大丈夫よ』
「おい月永!土足で生徒会室に入るな!」
「っていうかここ2階なのにどうやって登ったんだ?」
「げっケイト!おまえの説教長いから聞かないからな!」
『それ本人の前でいう?』
「そんなに嫌なら説教を倍にしてやろう」
「その前に逃げる!」
『きゃ!』
月永くんは夏炎を抱き上げ窓から逃げようとした所を僕は止めた
「月永くん、夏炎の提案で、僕と夏炎と君の3人で舞台をする事にしたんだけど参加するかい?」
「それは夏炎に伝えるから!」
そう言って窓から飛び降り何処かへ走り去る月永くんの後ろ姿に僕は微笑み見守った