第2章 【カルト】約束するね【閲覧注意】
『…………え?……』
男が倒れると、後ろには小柄な和装の男子が、扇子を持って佇んでいるのが見えた。
音もなく忍び寄り、後ろから男を一発で仕留めたのは、アズサの待ち人であるカルトだった。
口元を扇子で隠したカルトは、人を殺した直後というのに、普段の調子で話しかける。
「こんなところにいたんだね。」
「探したよ。」
『カ……ルト……』
「……っはぁあ!?……な、なんだよ……ッ!?おめぇ……!よくも…オレ様の仲間を殺しやがって……だ、誰だテメェ……っ!!」
仲間の大量の血を見て、一気に萎えた下半身をそのまま無様に晒しながら、立ち上がり、怒りと焦りと恐怖に支配されながら男はカルトを指差して怒鳴り散らした。
___けれど、
「アズサから離れて。」
「今すぐ。」
「これは命令だよ。」
カルトは男に動じることも応じることもなくなく、ただ命令のみを言い放った。
______________ …………