第2章 【カルト】約束するね【閲覧注意】
『……カルト……。』
「__________っ……ごめんなさい。
怖い思い…させちゃったね?」
カルトは、アズサが己の名を呼ぶ声でハッとして我に帰ると、振り向いて近寄っていき、眉を下げて話しかけた。
『ん……うぅん…。』
「ごめんなさい。
僕がもっと早くに来ていれば……。」
『平気…。
助けてくれて…ありがとね…。』
「助けるなんて当然だよ。
僕はね、貴方を必ず守るって決めてるんだ。
だからね、貴方に何かあったら絶対に助けるよ。
何があっても、僕が救って、守るよ。
貴方を守るのは僕…。
兄さんでも他の奴らでもない…僕だよ…!
僕だけで十分なんだよ。
あまり僕から離れちゃダメだよ?
1人になると危険だからね。
けど、危険になったら、例えどんな奴が相手だろうと守ってあげる…。
大切にするから、一生一緒にいようね。」
『…………』
「大好き…だよ。」
血飛沫のかかった着物と、真っ直ぐに切り揃えられた黒髪と赤の映える白い肌…カルトはまるで日本人形のようだった。
その美しくも恐ろしいカルトは、すっかり怯えてしまったアズサにニコリと微笑んだ。
それからカルトはアズサを優しく抱きしめて耳元で愛を囁いた。
fin