第25章 パートナー(仮)
「何をこの!俺は墓場のアブサロム、いずれ世界の墓場の王になる男だぞ!?馬鹿にすんな!ガルルルルッ」
「墓場の王?何言ってんのホントにもう。そんなもんになってどうすんの?世界中の墓場の墓守でもやろうっての?何を好き好んでそんな事する訳?聞けば聞くほどヒドくなるわ。もう黙れ!あと唸るな!打ち合わせ終わり!お仕舞い!解散!」
「解散なんか出来るか、バカ!パーティは始まったばっかじゃねえかよ!ドフラミンゴに刻まれるぞ?」
「お望み通り墓場行きじゃない。良かったわね」
「誰か墓場に入りてぇって言った!?俺は墓場の王になるっつったんだ!墓に入った連中を支配しようってのに自分が墓に入っちゃったら駄目だろ!?」
「ピラミッドか古墳に突っ込んで貰えばいいでしょ。死んでたって王様は王様よ」
「死にたくねえもん」
「じゃ何でそんなに墓場が好きなのよ!?」
「うるせえ!人の趣味に口出すな!」
「あー、っとにヤになる。何の接点があってアンタと親しい事にすりゃいいのよ?墓仲間?あり得ない。全然話が合う気がしない」
「墓地仲間ならどうだ?」
「どこが違うのよ、墓仲間と!?細かい拘り披露しなくていいから!もう墓関係はお腹いっぱい!」
「恋人同士とか、婚約者なんていいんじゃねえか?うん。いいな」
「……そこまで自分を騙せないわよ」
「騙さねえでもホントにおいらに惚れちまえばいいじゃねえか。どうだ、おいらと結婚しないか?」
「ぅうわ、何言い出すのよ、この極楽トンボ!!初対面でここまで揉めてよくもそんな事言い出せたもんね!?アンタもしかして頭の中身はもう埋葬済み!?バカ言ってないで早いとこまるっと墓場入りしなさいよ!迷惑なのよ、何も考えないで体だけ無分別に歩き回られても!」
「バカ言え!空っぽの頭で記事が書けるか!おいらの頭ン中なんざミッチミチのギッチギッチだわ!」
「じゃ詰まり過ぎて動いてないんじゃない?要らない分は削りなさいよ。そしたら少しは動くようになるわ。手伝おうか?」
「死ぬわ!」
「いいじゃない、大好きな墓に入れるんだから」
「死にたくねえって言ってんだろ!?ガルルルルッ」
「なら墓場墓場言うな!あと唸るな!駄目、唸り声!完璧アウト!摘み出される!」
「主賓が摘み出される訳あるか!」
「主賓に見えないから気を付けろって言ってんの!」