第1章 運命が変わった
だから私は考えもしなかった。これから先、また彼らと関わることになるなんて―――
「…ただいまー」
「おかえり、りいな。」
家に帰ると、いつもどうりおばあちゃんが出迎えてくれた。
「元気ないわねぇ」
「…いつもの事でしょ」
「あら、そうだったわね」
おばあちゃんは苦笑しながらそう言うと、椅子に座った。
「…今日もママ遅いの?」
「うん、そうねぇ。最近忙しいみたいだから。」
「…そっか。」
ママは今日も遅いのか。パパも仕事でほとんど帰ってこないし。
「…りいな?」
気がつくと、おばあちゃんが私の顔を覗き込んでいた。
「大丈夫?やっぱり寂しい?」
「…ううん、大丈夫。…ありがとう、おばあちゃん。」
そして私は自分の部屋に入った。