第1章 運命が変わった
「ごめんごめん!なかなか見つからなくてさー」
「次からは気をつけてよ~」
その後さっきぶつかってきた相手、瑞希くんはまた私の方を見て言った。
「まだ座ったままだけど、本当に大丈夫?」
「えっ!あ、えと。」
私は急いで立ち上がり、コクンと頷いた。
「そっか、良かった~。ケガでもさせてたらどうしようかと…」
「あ…、大丈夫です…。それじゃ。」
彼の話を途中でさえぎって、私は靴箱へ歩いてった。
「あっ!ちょっと待って!!」
後ろから引き止める声がしたが、私はそれを無視してそのまま歩いていった。
周りの女の子達がこそこそと何か言っている。
きっと私の態度が冷たすぎる、とでも言ってるんだろう。でも私にはああいう態度しかとれない。
それに、どうせもう関わることもない。