第71章 ※デリバリーサンタ 十四松
「メリークリスマース!!」
プレゼントされたのは、黄色いリボンでラッピングされた可愛い包み。
「わぁっありがとうサンタさん!」
包みを開くと、入っていたのは…。
「野球のグローブ…!」
「ぼくと一緒に肩鍛えようよー!」
「そ、そうだねっ!キャッチボールしようね!」
十四松サンタは嬉しそうに三日月形に口を開いて笑っている。
「次はこれー!」
そう言うと、また袋からプレゼントが出てきた。
「メリークリスマース!」
「えぇっ!?もう一つもらえるの?」
今度の包みは何やら箱のようだけど…。
ドキドキしながら包装紙を剥がす。
「こ、これは…」
箱の中身は、野球のグラウンドがしつらえてあるボードだった。
二人で守備側と攻撃側に分かれ、パチンコ玉のようなボールを使って投球、バッティングして遊ぶ、盤上で手頃に本格的な野球を楽しむことができる夢のようなおもちゃ…!
そう。
「野球盤だ!」
「消える魔球仕様の次世代型だよ!!」
「あり…がとう。これで家の中でも二人で野球出来るね!」
「家でも旅行でも電車でも!いつでもどこでも野球と一緒!!」
「さすがに電車は迷惑になっちゃうかな」
最後の一言はスルーされ、また袋に手を突っ込みプレゼントを取り出した。
「まだあるの!?」
「メリークリスマース!」
今度のプレゼントは、小さな手のひらサイズの可愛らしい袋だ。