第70章 デリバリーサンタ 一松
「あ…ぁんっ」
「あー?こんなんで感じてんの?」
鎖骨から耳の裏までゆっくりと甘噛みしただけなのに、眉根を寄せおれの背中に爪を立てている。
「いちまつくん…キス…」
「…じゃあ、舌だして」
「えっ?」
「…早くしてよ」
冷たい言い放つと、上目遣いで恥ずかしがりながら、僅かに口を開け舌の先を出した。
その舌の先端に、自身の舌をゆっくりと絡ませながら、口をふさぐ。
トロンとした瞳はやがて閉じられ、おれになすがまま口内を犯される主。
「ん…ふぅ……きもち…いい…」
「…でしょ?」
唇を離しニヤニヤすれば、もっともっととねだるような色っぽい瞳。
お望み通り、そのまま主の敏感なところへ唇を移動させた。
「は……あぁ…」
硬くなった胸の先端を唇で吸い込み、舌でグリグリ押すように舐めると、主の呼吸は荒くなり顔を枕で隠す。
「何してんの?」
枕を奪い足元に投げた。
今のは罪深い。
何隠してんだよ。
おれの大好きな顔をさ。
「ごめ…ん、恥ずかしくて……」
「感じてる顔、ちゃんと見せてよ」
キスできる距離で視線を縫い付け、両手で胸を包み込む。
尖りを指の間に挟み、指で擦りながら円を描くように揉みしだく。
「ん…はあぁぁあ……」
気持ちよさそうに身体を震わせている。
その艶っぽい表情に魅せられ、見てるだけで顔が熱くなる。
普段口下手な分、ヤッてる時はちゃんと愛情表現してやりたい。
なぁ主、おれの気持ち、ちゃんと伝わってるか?
お前が好きだって。
全部愛しいんだって。