第70章 デリバリーサンタ 一松
ショーツをずらし、花びらをゆっくり指で擦る。
ピクリ、と跳ねる腰。
ぐっしょり湿ったショーツが手の甲を濡らす。
「あーあ、こんなにしちゃって…」
花びらを広げ、敏感な芽を剥き出しにする。
甘い予感に瞳を揺らめかせる主。
その期待を裏切るように強く芽を掻けば、気持ち良さを通り越した痺れに苦痛で顔を歪ませた。
「あ…ん、いたい…っ!」
「…いいね…その顔」
ニヤリと口角を上げ意地悪く笑うと、不安げな瞳がおれを見つめた。
愛液を指につけ、小さな芽を中指で下から上へ乱暴に何度もなぞる。
なぞる度に太腿がビクつき、芽は充血し硬くなってゆく。
「あぁ?なにこれ?痛がってんのに感じてんの?やっぱりお前って…ヘンタイ」
「やだ…っ!ちがう…!」
つまんで転がしたり、指の腹でクルクルと擦れば、糸が引くほど濡れていく。
切ない声が、おれを夢中にさせる。
笑ったり、怒ったり、恥ずかしがったり。
くるくる変わるお前の表情が好きだ。
コロコロ変わるお前の声が好きだ。
おれには出来ないから。
人に自分をさらけ出すとか無理だから。
よくもまぁ、そんなに自分を見せるよね。
…おれなんかにさ。
「あぁぁあ…いちまつくぅんっ!」
白い肌が薄紅に染まってゆく。
それは、主の絶頂が近いサイン。
犯すような目つきで見つめながら、人差し指と中指でクリをつまんで激しく上下させる。
もっと見せて。
いろんなお前を…おれだけに。
「おれの目…見て」
「ああーーっ!!もぅだめーーっ!!」
「うん…イケよ」
主はおれと見つめ合いながら、身体をビクビク震わせて、ベッドにクタリと身体を預けた。
達したばかりで呼吸が整わない主にそっと口づける。
「…平気?」
「ハァ…ハァ……うん」
それにしても。
気持ちよさそうにイッたあと、ウットリとした表情でおれを見つめる主って、ホント…
「カワイイ…」
(あ…)
い、言っちゃった!?
滅多に言わねーのに!
うわーーー死ぬっ!!
この至近距離でかわいい発言とか恥死量に至る!!
「いや……違う、今のは」
「嬉しい…いちまつくん…」
「え?」
見つめると、お前は照れくさそうに目を細め微笑んでいた。