第69章 ※デリバリーサンタ チョロ松
「い、いやぁ、喜んでくれてよかったよ!リアリティを追求したら、僕以外全員腐っちゃったけど!」
「ねぇ、せっかくみんな遊びに来てくれたんだから、リビング行ってクリスマスパーティしない?」
え?
駄目だよ主ちゃん。
そんな事言っちゃ駄目。
落ち着いて。
コイツら精神だけでなく肉体まで腐った童貞の成れの果てだよ?
リビングでリビングデッドとパーティとは、なかなかエッジの効いたシャレだったね。
そこだけは評価しよう。
…えーと、どういう言い訳してゾンビ松を家から排除しよう…。
「主ちゃん、親が寝てるの起こしたら悪いから、やめた方が…」
「平気だよ!お父さんとお母さん、二人で旅行に出かけたから!」
親御さん、タイミング悪いですよ。
娘一人守れなくてどうするんですか?
…まぁ、今年三連休だしね。
つい八つ当たりしちゃったけど、親御さんには何の罪もない。
よくよく考えれば、こんなに騒いで起きて来ない時点で、両親不在を気づくべきだった。
主ちゃんはニコッと笑うと、右手を挙げた。
「パーティする人ー!!」
『はーーーいっ!!!!』
「ええーーーっ!?何一瞬で人間に戻ってんの!!??」
あんなに腐敗臭漂わせ身も心も腐りきったクズだったくせに、主ちゃんのパーリー宣言で人に戻っている。
主ちゃん、キミはやはり、まごうことなき聖女だったんだね!!