第66章 愛のカラ騒ぎ 次男END
静まり返る給湯室。
気分はさながら荒野のガンマン…。
「フン、殺生は好まないが、人間界に足を踏み入れたが最後、このオレが相手になってやろう!さぁGよ、出てこい!!」
Gジェットを構えクールな台詞を決めこむと…
——ガサガサガサガサガサガサガサガサ…ブーンブーン、ジョージョー……
「え…?何この数っ!?ぎゃあぁぁぁぁああーーーーっ!!??」
想像を絶する数のG達が、戸棚の下からオレに向かい猛進してきた。
なんか火星で進化を遂げたようなのまでいるけど!?
「待てっ!!くるんじゃないっ!!こないでぇぇぇええーー!!!!」
狭い密室で、死に物狂いになりながらGジェットをスプレーしまくる。
この会社、衛生管理どうなってんだ!!??
「松野くん!!助太刀いたすっ!!」
一瞬だけドアが開き、Gジェットが二本追加されすぐまた閉まった。
パイでかさんっ!!??よければ一緒にやってくれない!!??
いやしかし、戦場にガールを立たせる訳にはいかない!!
「フッ、黒光りする悪魔め!大人しくネンネしなっ!!」
オレはスプレーを両手に持ち、
「オラァァァアア!!!!」
思っきしぶっ放した。
・・・
そんなこんなで、壮絶なる死闘の末、見事にG軍団殲滅ミッションをコンプリートしたのだった。
そして、人体に無害とはいえ、大量に殺虫スプレーを吸って気分が悪くなったオレは、パイでかさんと休憩室へ向かった。