第65章 ※ライジング思考スキーと呼ばないで 三男END
チョロ松視点
主ちゃんのご両親に無事挨拶を済ませ、六人でチビ太のおでんを食べに来た。
言い出しっぺはおそ松兄さん。
いつものようにお店は貸し切りだ。
「うーい、みんなビール注いだなー?」
おそ松兄さんがグラスを上に掲げると、他の五人もグラスを上へ。
「んじゃ、チョロ松くんが無事彼女の親に愛想振りまいたことを祝しまして……死ねーーっ」
『死ねーーっ』
「黒い乾杯の音頭だなぁおい!」
五人が僕のグラスをカチャリと鳴らした。
「ケケッ、ちゃんと男を見せてきたかぁ?」
僕の皿にこんにゃく、がんも、ナルトが刺さった串を入れながら、チビ太が話しかけてきた。
「死ぬほど緊張したけど、これからも娘をよろしくって言ってくれたよ!」
「ってゆーか、勿論ニートなのは隠したんでしょ?次は就職だね!」
「トッティ、仕事についてなんだけど…」
「チビ太ー、ちくわぶー」
僕の声をおそ松兄さんの声が遮った。
「チビ太よ、オレは……………………さつまあげ」
「イタタ…だから不必要な箇所で溜めないで!?チョロ松兄さん、話戻すけど、言いかけた続きなに?」
「あ、あああの…そそ、その…っ」
「このタイミングでポンコツ化!?いくらボクが可愛いからって、恋愛感情抱かれるとか流石にないわー!」
「いや全然ない。っつーか大して可愛くない」
どうしよう。
引っ越しまで残り一週間。
今日こそは、何が何でもみんなに伝えないとなのに。