第65章 ※ライジング思考スキーと呼ばないで 三男END
「ただいまー!あれ?チョロ松兄さんだけ?」
足音の主はおそ松兄さんとトド松だった。
「お、おかえり!」
咄嗟にノートをセクシィの中に隠す。
「ってゆーか電気もつけないで何してんの?」
「ちょっと〜、シコ松中なら俺が作った看板立てといてよー。それで勝手にキレられたって困るんだけど」
「ちげーしっ!」
僕がノートを挟んだままセクシィを本棚にしまおうと立ち上がると、トド松が顔を引きつらせながらセクシィを指差した。
「ちょっと見て!?チョロ松にーさん無職なのにセクシィ買っちゃってるよぉぉお!!こわい!オカルトライジングだよおぉぉ!!」
「うっわ、こいつちょーヤベェ…」
「うるさいなぁもうっ」
何故かセクシィにドン引きしている二人。
今時の彼女持ち男子は、セクシィぐらいみんな読んでると思うんだけどな。
「ボク怖くて夜中に一人でトイレ行けなーい!」
「いや、それ元からだから」
「クソニートのくせに…やだねぇ、プライド拗らせた子は…」
「…なんだよもう、二人して」
そう。
就職が決まったことは、まだ父さんと母さん、主ちゃんしか知らない。
父さんと母さんには、自分で兄弟に伝えるからと口止めしてある。
だけど、そう言っておきながら、僕はいつまでもみんなへ言い出せずにいた。
・・・