第64章 ※トッティの葛藤 末弟END
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「トッティ、今日もおつかれさま!」
「おつかれ!わーありがとう!」
主ちゃんがコーヒーを二つ持ってきてくれた。
仕事を終え、主ちゃんの部屋でホッと一息つく。
「さっき驚いちゃった。お兄さん達面白いのに、彼女いないなんて意外だなー」
「いやいや、意外じゃなく当然でしょ?ボクがいなかったら松野家崩壊してるから」
しまった。
思わず本音が出てしまった。
「でもね、ボク兄さん達のことだーい好きなんだ!」
必死に取り繕う。
「わたしもみんなが大好き!」
「…でも、キミを譲る気なんてないから」
「??」
キョトンとする主ちゃんの髪を撫でた。
だって兄さん達、主ちゃんと話す時、目がハートマークなんだもん。
見せびらかすだけで絶対あげないんだから。
「そだ、友達に彼氏募集中の子いるから、合コン企画してあげようかな?」
って、それはダメでしょ!?
「やめな主ちゃん!友達いなくなるよ!?」
「な、なんで!?」
「なんでってなんで!?」
だって、あの五人だよ!?
ボクは、主ちゃんに悲しい思いなんてして欲しくないんだ。
「あーでも……」
顔が同じだし、ヤバいことしでかしそうになったらボクがチェンジしてやれば、案外上手くいったりして……?