第64章 ※トッティの葛藤 末弟END
主人公視点
ここ数日、トッティはなんだか忙しそう。
ラインを送ってもいつもみたいにすぐ既読にならないし、お店に食べにも来なかった。
そんな日が続いたある日…
「主、話がある」
閉店後、珍しくお父さんから話しかけてきた。
「なに?」
店内をモップがけしながら返事をする。
「松野くんについてなんだが…」
「え…?」
思わずその場に立ち止まった。
お父さんは笑ってはいるけれど、目が真剣だ。
「今度の定休日、うちに来るよう頼んでくれないか?」
「またお店手伝ってもらうの?」
「いや、来た時に話す」
「?」
そう言い残し、お店から出て行ってしまった。
急にお父さんがトッティをうちに呼ぶなんて…。
(理由も話さないし…何だろう?)
もしかしたら、既に交際がバレているのかも。
他に呼ぶ理由は何かあるだろうか?
お店を掃除しながら、頭の中で自問自答を繰り返した。